災害から身を守る防災用品特集。
火山帯のプレート境界線上にできた日本は地震や火山の噴火から逃げることができません。また、地球温暖化の影響による海面温度の急激な上昇に端を発する猛烈な豪雨や線状降水帯が及ぼす長期にわたる大雨や台風。一級河川の堤防ですら決壊したり堤防から水があふれだし床上浸水、しかも2階にまで到達するほどの大雨を経験したり見るにつけ、防災対策は待ったなしの状況ではないでしょうか? 避難所に逃げる間もなく災害に巻き込まれてしまうような、従来の防災では追い付かない災害被害から身を守るため、避難所の場所を家族全員で確認したり、備蓄飲料や食料の量を想定したり、災害が起きた時に何ができるかを常に考えることが重要だと思います。
持ち出し袋
災害が起きた時にはけがをしたり、自宅や勤務地に被害を受け避難所などへ逃げ込むことを想定しなければなりません。災害発生時には電気・ガス・水道といった生活インフラの破壊が起きます。また、道路の崩壊や木々の倒壊などにより陸の孤島化についても頭の中に入れておくことが必要でしょう。助けがくるまでの数時間から数日の間は自助努力を怠ることの無いよう持ち出し袋に必要最低限の初動の用品は用意しておくことが大切です。
初動対策用の防災グッズがまとめられ持ち出し袋とセットになったアイテムなら基本的な防災用品がそろっていますのであとは個人個人に合った防災用品を足していくことができ便利です。
エマージェンシーボトル
災害初期の必需品を数点セットアップした500ml~600ml容量程度のボトルのことをエマージェンシーボトルと呼んでいます。場所を取らないので、普段から目につきやすく、パニック時にも覚えていられ、持ち出しやすい場所(例えば玄関のシューズクローゼット上など)に置いておけます。中身を取り出せばペットボトルのようにクリアボトルとしても機能するため、飲料水などを入れて緊急時の水分補給にも使えて便利。キャップ部分にはベルトがついているので持ち出し時には手に持つことなく、持ち出し袋やズボンのベルトホールなどに取り付けられるので両手がふさがれることなくハンズフリーで行動できるのも大きなポイント。
懐中電灯・ハンディライト
停電や夜道を避難しなくてはいけないとき、家の倒壊や土砂崩れなど明かりが取れない場合など懐中電灯はなくてはならない防災用品です。また、上空からヘリによる捜索があれば、狼煙代わりにもなります。近年LEDの普及に伴い、省電力で明るいものが多く出回るようになり、またCOB方式のLEDならより一層明るく照らすタイプが多くでできました。省エネだけでなくボディ本体が小さくても従来品以上の明るさがあり、持ち出し袋などに省スペースで入れられますので必ず一人1個は備えておきたいものです。
ランタン
直線的に光を放つ懐中電灯とは違い、ランタンは360°周りをぐるりと照らすことのできる明りです。停電時でもテーブルの上に置いたり、天井から吊るせば広範囲が明るくなり、ローソクのような役割を果たせます。ローソクとは違い火を使わないので安全ですし、何よりも明るさが全く異なります。COB方式で光源がたくさんあるタイプならさらに明るく、キャンプなどのアウトドアでも十分使えるほどの高輝度タイプが多く出そろいました。ボディも限りなく小さくなりテーブルにおいても邪魔にならず、持ち出し袋に入れておけば避難所や公園などの避難場所でも重宝します。
自宅を避難所にする予定なら最低でも数個、できれば玄関、トイレ、洗面所、ダイニング、居間など生活に必要な場所にひとつづつあれば持ち運ぶ必要がなく周りが見渡せ、落下物などの目視での確認ができ、事故の防止にもつながります。
ラジオ
災害が起きた時最も不安になるのが、情報網の遮断により、自分の身の回りで何が起きているのか全く分からないこと。そんな時にラジオがあれば常に最新の情報が得られ、どのような災害が発生しているのか、捜索活動の状況、生活物資の供給状況や供給場所など様々な情報が得られます。
近年ワイドFMの普及に伴い、これまでのAMに比べ安定的にAM放送を聞くことができ、山間部やビルの谷間など、これまで電波の届きにくかった、届かなかったところまで電波がクリアに届くようになったワイドFM対応のラジオの用意をお勧めします。
電池式モバイルバッテリー・ソーラーバッテリー
災害時の強い味方スマホや携帯電話。情報の取得や救助要請などで大きな助けになりますが、内蔵電池が空になれば何の役にも立たなくなります。災害が起きると市役所などに設けられた充電コーナーに長蛇の列ができているのをニュースで何度も目にしたことがありませんか?電池式のバッテリーや太陽光で発電させるソーラーバッテリーがあれば停電時でも充電できるので必ず準備しておきたいものの一つです。
ラジオともども、スマホや携帯電話が常に充電された状態になっていることで、情報の取得、安否確認等のできるスマホは災害時の心の安定をもたらすアイテムの一つです。
災害後、数日間の食料品、飲料の確保が生死を分けることもあります。
大きな災害が起きた時にはライフライン(特にアクセス道路)が損壊したり、食品工場自身の損壊などで数日間は食料品や飲料水の確保が困難になる場合があります。災害が起き、無事避難所へ避難できたとしても食料品や飲料水が届かないと空腹を耐えなければなりません。その期間が長くなれば命の危険にもつながるため、長期保存のきく食料品や飲料水の備蓄も大切な行為の一つ。5年程度保存のきく食料品や飲料水をまとめてみました。
企業や町内会、公共団体などでまとめての備蓄もご検討ください。